こちょこ
日本人は小さいものを好む傾向がある、と聞いたことがあります。
写真の「ちょこ」は明治時代に作られた煎茶碗ですが、
しばしばお酒を呑む器として見立てられます。
しかし酒器を好きな人=お酒好きかというと、そうでもない。
本当のお酒好きの人はこんなミニチュアの器では呑んだ気がしないでしょう。
ゴツめのガラスコップや湯のみになみなみと注いでガブガブ飲めれば十分と思います。
逆に酒器好きはそれでは物足りない。
このちっぽけな器の色や形、感触を吟味しながら、チビチビ呑み進めます。
お酒と同時に器に酔っ払う感覚、かもしれません。
そうすると器好きはやはり一種の変態ですね。
阿漕(あこぎ)焼 19世紀
0 件のコメント:
コメントを投稿