2016年1月26日火曜日

こんにちは。


新疆紀行(しんきょうきこう)
(写真は大正ー昭和時代のカットグラス・瓶と一緒に)
エレノア・ラティモア著 1942年(昭和17年)刊
神近市子訳 1942年(昭和17年)・生活社発行

アメリカ人作家夫婦の1927年(昭和2年)の新婚旅行記です。
このトルキスタンの旅行記は著者で奥さんであるエレノアの視点から書かれています。
この新婚旅行、夫婦それぞれ別々の場所から出発します。
ご主人のオーウェンはゴビ砂漠をなんと歩いて横断し
エレノアはシベリアを経由しながら極寒の中を耐え忍いで16日間かけ、
最終的に二人は中国の国境で落ち合い、そのまま一緒にトルキスタンを旅するという、ロマンチックを通り越して、壮大でサバイバルな何とも逞しい二人の新婚旅行。



道すがらで出会う様々な人種や部族の人々との交流が書かれているのも魅力です。
文中に登場するキタイスキーという中国人ガイドが面白く、親切で優しい反面、「ロシア人はダメだ」と中国自慢をしたり、急に怒り出したりと、描写にも人間くささがあります。
オフビートな挿絵に力が抜けます。良いです。
*中国学者として知られる作家のオーウェン・ラティモアと同じく作家のエレノア・ラティモア(上海生まれ1904 – 1986)。
夫のオーウェンは中国学に精通していただけでなく、戦時中1941−42年まで蒋介石の私的顧問を務めていた。

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