2015年12月3日木曜日

佐々木さんの”木のうつわ”ができるまで

こんにちは。
十勝の木のうつわ展、いよいよ来週から始まります!
製作者である佐々木要さん、充さん父子の工房は、幕別町にある旧小学校校舎です。
以前、工房にお邪魔したとき、入ってみてまずびっくりしたのが、膨大な木材と、作りかけの器たち。
実はこれ全部、作りかけのまま放って置いているのではなく、最終的な器の形になるためのプロセスを、それぞれの段階ですでに経ている姿なのです。
木の器を作るにあたって、最も重要な作業のひとつが「乾燥」させることです。水分を十分に乾かしてしまわないまま、木ろくろで刳り出すと歪みやひび割れが生じてしまい、器として使えないか、使用範囲が限定されてしまいます。
この乾燥の度合いは木によってまちまちで、頃の良さを見極めるのにも相当な経験を要します。
乾燥だけで半年から数年の期間がかかるのです。
ほぼ木のまま切り出された材木をまず乾燥させ、そして大まかな形を外側、内側の順に刳り出し、それぞれ刳った後に乾燥させ、ようやく最終的な成形をして完成となるまでに、少なくとも2年もの歳月が必要になるそうです。
時間をかけてじっくりと「育って」きた器たち。
そこからまた、お客様の手によって日々使われながら長く育っていく、大切な器になってくれることと思います。

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